【INDIRECT関数の使い方】プルダウンリストの絞り込み方法

本ブログの読者ならば、表計算ソフトのSpreadsheets(Excel互換ソフト)によるプルダウンリストの作成方法はとっくにマスターしていることでしょう。「プルダウンリスト?なんだっけ?」という方は、過去のブログでまずは復習を……
【入力の手間&ミスを削減】プルダウンリストのススメ ▶

今回は、その「プルダウンリスト」活用のステップアップ!ということで「INDIRECT関数(インダイレクト)」の使い方をご紹介。

プルダウンリストによって選択した項目から、さらに別のセルのプルダウンリストの項目を絞り込む方法を説明します。(このページの最後にファイルダウンロードをご用意!)
プルダウンリストの絞り込みを設定することで、入力の効率も正確性もぐんとアップ!覚えてしまえばとても便利な「INDIRECT関数」、早速マスターしましょう。

Excel機能解説:プルダウンリストの作り方を復習

前回のブログ【入力の手間&ミスを削減】プルダウンリストのススメ では、下図のようにプルダウンリストから献立のカテゴリを効率よく選択ができるように設定しました。

WPSスプレッドシート プルダウンリストの作り方

今回は、その献立を担当するコックさんの名前も追加し、プルダウンリストから選択できるようにします。

カテゴリの右の列に「担当コック」欄を作成し(C列)、コックリストから選択ができるようにコックさんの名前のリストを用意しました(G列)。

WPSスプレッドシート プルダウンリストの作り方

コックさんは、カテゴリ「和」「洋」「中」いずれかの献立を作ることが出来ます。その情報もリストに入力しています(H列)。

ここで、担当コック名のリスト(G列)をC列の入力規則のリストに指定してみると…

WPSスプレッドシート プルダウンリストの作り方

リストに指定した人数が多いため、担当コックの選択が煩雑になってしまいました。

また、献立のカテゴリ(この場合は「和」「洋」「中」)を担当するコックかどうかを選択のたびに目視で確認するので、とても効率が悪いうえに、正確性も大きく落ちてしまいます。

そこで、INDIRECT関数によるプルダウンリストの絞り込みです。
献立のカテゴリで「和」を選べば和食のコックさんだけがプルダウンリストに表示され、「洋」を選べば洋食のコックさんだけが表示される…そんな効率のよいプルダウンリストも、「名前の定義」と「INDIRECT関数」を活用すれば設定できるのです。
 

【INDIRECT関数の使い方①】リストを作成する

まずは、作成リストを変更します。

WPSスプレッドシート INDIRECT関数の使い方

各カテゴリの担当者を分類したリストを作成します。
今回は、もともとE列に「和」「洋」「中」とリストが作成されていたので、その右側に担当者をリストアップしました。
 

【INDIRECT関数の使い方②】範囲を定義する名前を管理する

さきほど作成したリストを使って名前の定義をしていきましょう。

ExcelやSpreadsheetsなど表計算ソフトでは、特定のセルの範囲を示すとき、「A1:B10」といったように始点のセル番号から終点のセル番号を「:」で挟んで表示します。そのセルの範囲に対して、任意の名前をつけて管理することができます。たとえば、「和」の担当者リストの範囲であるF2からH2までを「和」という名前に定義することができます。INDIRECT関数によるプルダウンリストの絞り込みは、この名前の定義が重要となってきます。

まず、タイトル行を含むリストの範囲のセルをドラッグして選択しましょう。それから、数式のタブを選択して「作成」のアイコンをクリックします。

INDIRECT関数の使い方 名前の定義

すると、「名前の作成」が開きます。
今回は、選択した範囲の左端の値を名前に指定するので「左端列」にチェックを入れて「OK」ボタンをクリックします。

06_blog_0619

これで、F2~H2の範囲が左端の値の名前に、つまり「和」という名前に定義されました。

同様に「洋」の名前や「中」の名前を設定していきましょう。
① タイトルを含むリストの範囲をドラッグして選択
② 数式タブ内の「作成」をクリック
③ 名前の作成から「左端列」を選択
④「OK」をクリック

INDIRECT関数の使い方 名前の定義

「洋」の名前設定|手順イメージ

INDIRECT関数の使い方 名前の定義

「中」の名前設定|手順イメージ

 
今回は連動させたいプルダウンメニューが「和」「洋」「中」なので、そのプルダウンリストと同一名で名前を定義しました。

「和」「洋」「中」3つの名前の定義が終わったら、名前の定義の操作は完了です。
 

【INDIRECT関数の使い方③】プルダウンリストを作成する

名前の定義付けが終わったら、入力規則を設定しましょう。

カテゴリ(B列)の内容に連動して、担当コック(C列)のプルダウンリストの項目を絞り込むことができるように設定します。
①既にプルダウンリストの入力規則を設定しているセルについては、あらかじめリストから項目を選択し入力された状態にしておきます。
今回の場合はカテゴリの列(B列)にあたります。プルダウンリストから「洋」を選択しましたので、「洋」と入力されています。一番上だけでOKです。
②絞り込みプルダウンリストに設定したいセルをドラッグして選択します。(今回はC2からC10までです。)
③「データ」のタブをクリックします。
④「入力規則」をクリックします。
⑤さらにメニューが表示されますので「入力規則」を選択します。

INDIRECT関数の使い方 入力規則


 
入力規則の設定を行います。
①許可項目を「リスト」に変更します。
②ソースに以下の数式を入力します。
=INDIRECT($B2)
③「OK」ボタンをクリックします。

INDIRECT関数の使い方 入力規則


 
これで、プルダウンリストの項目を絞り込む事ができるようになります。

INDIRECT関数の使い方 プルダウンリストの絞り込み

「中」を選べば、「中」のリストだけが表示されます。

INDIRECT関数の使い方 プルダウンリストの絞り込み

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INDIRECT関数は、定義された名前のセルの内容を表示する関数です。名前の定義をする必要があった理由は、INDIRECT関数で指定をするためなのです。

つまり、このINDIRECT関数の意味はB列2行目の値と同じ名前で定義されたリストを表示するということになります。B列2行目で「和」を選べば「和」という名前で定義されたリストが表示されるということにより、選択した項目によってプルダウンリストの項目を絞り込むことができるのです。

セルの入力操作をさらに効率的に!さらにスピーディーに!さらに正確に!
INDIRECT関数を使ったプルダウンリストの絞り込み設定をマスターして、ワンランクアップしたSpreadsheets/Excelファイルをぜひ作成してみてください。

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